主人公と仲間たち

※ プロフィールは主に前編のものですが、進行に合わせて追加もしくは変更する項目があります。

央木晃良 (オウギ アキラ)

【年齢】双方舟学園高校2年B組・17歳

【家族構成】父(行方不明)・母・妹

【特技】マラソン・英会話

【好きなもの】コーラ・ピザまん・大型犬

【苦手なもの】水泳(実はカナヅチ)・ムカデ・機械的なもの全部

【ZERO能力】Staring(自己身体の回復)

 

主人公。失踪中の父親の手がかりを求めて、双方舟学園高校(そうほうせんがくえん・通称ノアーズ)に転入。7歳から女であることを隠して過ごしている。人を恨むことは知らず、困っている人は放っておけない。喜怒哀楽が激しく感受性豊か。

 

脇話・裏話など  

 アメリカ出身。幼少から父親に護身術を教えられていた。それが何のためか分かったのは、日本に家族で戻った7歳のとき。

 母と共に謎の男達に襲われて以来、晃良は大人の男に対抗するため、また母親や妹を守るために男となる選択をする。それは、あまりにも幼さゆえの素直さと見解の狭さから。父親に対しての想いも幼いままで、男として憧れの対象でもある。

 

 謎の襲った男たちに幾度となく襲撃され、その度に引越しと転校を余儀なくされた。のちにそれが、九頭竜坂家の裏組織・雀であることは双方舟学園に来てから判明。また、転校先の学校の男子にケンカを売られることも多かったが、自分からは決して手は出さず、いじめられている生徒を助けることもあり、女子も含め何かと嘲笑や話のネタにされていた。

 他人から好奇の目で見られても本人は臆することはなかったが、常に自分が危険にさらされていることと、父親から「友達を作るな」と言われていたため、それを守りつつ、それでも自分からは他人と深く接することができない孤独と歯がゆさで苦悩していた。

 

 そんな折、高校1年の3月に、伯父である吾郎から双方舟学園での「仕事」を持ちかけられ、初めて仲間ができる。しかし、信頼できた仲間だからこそ、自分への態度が豹変するのを恐れ、女であることを打ち明けられずにいた。

 


北斗紗夜香 (ホクト サヤカ)

【年齢】双方舟学園高校2年B組・17歳

【家族構成】父・母・祖母

【特技】料理・手芸・掃除

【好きなもの】父が作ったチャーハン・絵本・マユ(飼い猫♀)

【苦手なもの】人形(ぬいぐるみ含む)・親族が集まる場(結婚式など)

【ZERO能力】墨焦遮燐(異性の行動を停止)

 

天真爛漫で世話好き。活発で人に優しい晃良に、次第に惹かれるようになる。

晃良が女であることを知っても、友人としての好意を変わらず持つ。

 

脇話・裏話など  

 晃良のことを女としらず、好意的な態度で押していたが、同性と分かってからも晃良の苦悩を知り、友人としてその優しさに頼るようになる。

 

 幼い頃は、多忙な両親とは離れて祖母に育てられていた。そのためか、家族愛に渇望する面もあり、以前交友していた男子にそそのかされて万引きをしたことも。愛情を求めて尽くす一途さゆえに、異性には重たいと取られる場合がある。人に好かれる女の子らしさを求める一方、暴走しがちな晃良を強引に止めるアクティブな面も。

 


西鳥義隆 (ニシドリ ヨシタカ)

年齢】双方舟学園高校2年B組・17歳

【家族構成】父(死別)・母

【特技】データ処理全般・不眠・猫舌

【好きなもの】和菓子(つぶあん系)・アクアリウム

【苦手なもの】レバー・病院・人の話を聞かない人間

【ZERO能力】銀の隆春・白花繚乱(己の身体を植物に変化)

 

晃良や紗夜香とはクラスメイト。理知的かつ冷徹。感情的な晃良とは常に衝突しがち。人と深く関わるのを嫌い「仕事」に関しても仲間とは一線置いていた。晃良のことを「○○馬鹿」と呼ぶ。

 

脇話・裏話など  

 初日に、とあることから晃良に馴れ馴れしくされて以来、気にそぐわなかったが、最近は幾分か晃良に対して柔和になった。晃良にいつも「西島」と苗字を間違えられていた。

 

 父親のことで、常に周囲から白い目で見られていたこともあり、他人に対して決して気を許すことは無かった。己自身のステータスを上げるため、また周囲を見返すために、独学で勉学知識・技術面をひたすら鍛え、中・高校と首位を誇るように。他人との接点を持つことを拒み続けていたが、金銭報酬と卒業後の引き受け先を優遇する条件で「仕事」を引き受けることとなった。義隆にとって、最初はあくまで「仕事」はギブアンドテイクだった。しかし、晃良の無謀さをうらやましくも、また厄介にも思い、意図せず晃良を助けることは少なくない。

 

 仲間と接するうちに、口ベタながら本来持つ親切心は取り戻しつつある。朝晩働きづくめの母親の生活費負担を、少しでも和らげるようにと報酬も家に入れている様子。

 


南原昇路 (ナンバラ ノボル)

【年齢】双方舟学園高校1年E組・16歳

【家族構成】父・母・祖母・兄2人・姉3人

【特技】将棋・飛行機の機種当て

【好きなもの】お好み焼き・ゲーム

【苦手なもの】田んぼ・テスト・おさがりの服

【ZERO能力】映瓢紅我(空間を隔てた意識と身体分離)

 

楽観主義で日和見的な性格。気に入った人にはお構いなしに人懐っこい。「~っス」が口ぐせ。要領は良く、ちゃっかり者なしっかり者。普段から兄弟にもまれているせいか、対人関係の観察眼はするどい。

 

脇話・裏話など  

 大家族の末っ子。その性分か、常に誰かと一緒に行動したがる。社交的で人間関係も器用なのだが、人に甘えたい気質が強いため、ワザとドジなフリをすることもある。向上心が無く、面倒ごとは避けたがるため「仕事」もさほど積極的ではなかった。

 

 上の兄弟とは歳が離れていて、どちらかというと親代わりのよう。だらしなさも自負している。晃良のことも、また一人頼れる兄が増えた、とくらいに思っていた。しかし、次第に人の苦しみや悩みに親身で真剣な晃良に接するうち、無責任な自分を変えたいと思うようになる。

 

 背が低いことがコンプレックス。本当は、背の高い山と並ぶことを気にしているのだが、山の純粋な人柄の良さと、心まで小さい人間と思われたくないため半ば諦めている感も。

 


東 山 (アズマ タカシ)

【年齢】双方舟学園高校1年E組・16歳

【家族構成】父・義母・弟・妹・早留さん達

【特技】書道二段・人のペースを崩す(無自覚)

【好きなもの】ハンバーグ・展望台・年一回の旅行

【苦手なもの】小動物系(ネズミ・小鳥・虫)

【ZERO能力】青震雷駆(驚異的な筋力)

 

昇路とクラスメイト。温厚で誰に対しても常に敬語。運動能力が超人的。が、力に伴った体力が無いため、普段から行動が制限されている。責任感が強く礼儀正しいが、世間感覚とのズレがある。

 

脇話・裏話など  

 幼い頃から力を抑えるための訓練と同化した生活のため、弟妹とも隔離され、ほとんど自宅で少数の大人相手にしか過ごしたことが無い。そのため同世代の晃良達と話をしていても、感覚の違いがある。しかし、世俗や礼節、勉学的なことへの意欲は人一倍。日頃から、親や周囲の協力と教え込みもあり、一般教養は十分。

 

 通学に高級バイクを使用しているため、父親が富豪とのウワサあり。高校へ入学する際も、憧れの学校生活に対する心構えのつもりか、双方舟学園のことは詳しく調べていた様子。「仕事」へ関わったのも、自分の力を役立てたいとの気持ちもあり、また、晃良の「弱きを助け強きを挫く」姿に憧れを抱いている。

 


暁 吾郎 (アカツキ ゴロウ)

大木映杜の兄で、晃良の伯父。52歳。

晃良たちの「仕事」依頼の張本人。メンバーに報酬は払っているが、晃良だけはかたくなに拒んでいる。大手警備会社を支援するAK(アーク)グループの会長。しかし、その地位にありながら自らが婿養子のためか、あまり表立つことはせず飄々と日々を過ごす。能天気そうだが、思慮深い。九頭竜坂大和とは昔なじみ。趣味は家庭菜園と独りで散歩。


雷 知幸 (イカズチ トモユキ)

晃良・紗夜香・義隆の担任。化学専科教員。38歳。

暁に頼まれ、「仕事」の請負人ということになっているが、実際は晃良たちが勝手に動いていることが多い。晃良たちが素性を隠すために使っているゴーグルも、彼が作ったもの。担任としてはもちろん、晃良には父親の代わりのように厳しくも優しく接する。過去に娘が、倭哉と関わったことで命を落とすという悲劇を招いている。


朧 月夜 (オボロ ツキヨ)

双方舟学園の新任養護教員。26歳。

穏やかな風貌ながら行動的。晃良が女である素性を隠していることを理解し協力的。新任教師のため、学園の内部事情はあまり詳しくないが、学生時代は八咫に属していたためZEROに関してよく知る。八咫を辞めてからは知り合った医院の院長と結婚している。


大木映杜 (オオキ エイト)

晃良の父親。40歳。

晃良の身の上を暁に託し、現在は行方不明。過去に九頭竜坂大和の部下として、KBZ(ケー・ビー・ゼット)とよばれる血液製剤の研究をしていた。しかし、18年前に組織を裏切り、KBZのデータを持ち出して逃亡。晃良には3歳の頃から、己の護身や体術を教えていた。


央木加奈 (オウギ カナ)

晃良の母親。39歳。

「央木」という苗字は、映杜が家族の身を守るために変更させた。物静かな性格。晃良が性別を偽ることもすんなり受け入れた。映杜の失踪理由も全く知らない。それでも、直筆の手紙は届いていたため、夫の帰りを待ち続けている。


央木明子 (オウギ アカネ)

晃良の妹。9歳。

父親のことも一切知らず、最近になって晃良が「姉」であることを知る。少しワガママだが、晃良のことを「ダメ兄」と思っているため、自分がしっかりしなければと自立心は高い。


USA-28 (ウーサ トゥエンティエイト)

映杜が作った人工知能付ロボット。しゃべる時に語尾に「~みょ」とつく。

映杜と行動していたがはぐれてしまい、晃良の元へ逃げてきた。一時、稼働停止したものの再起動。ちなみに名前の由来は、ウサギだからともアメリカにいるときに完成したときだからとも。28は当時の映杜の年齢、あるいは号数?


椋居一矢 (ムクイ カズヤ)

晃良が暁の斎場で出会った、倭哉にそっくりな青年。19歳。

謎も多く、生い立ちに八咫烏羽根との関わりがありそうだが、好青年で晃良に親近感をもっている様子。

【ZERO能力】虹茨断(相手のZERO能力を消す)